『国の愚策!』訪問介護基本報酬引き下げは在宅介護の終わりの始まり

介護ニュース
ピョン太
ピョン太

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厚生労働省は2023年1月に令和6年度の介護報酬の改定を発表しました

今回の改定の内容を超シンプルにまとめると

訪問介護以外の介護報酬は上がったけど、訪問介護の報酬は下がった

ということになります

これは自分は介護施設で働いているから関係ないとか、自分の両親はまだ元気だから大丈夫とか、そういう次元の話ではありません

もしかしたら今回の改定は日本の在宅介護の終わりの始まりになってしまうかもしれないからです

レバウェル介護(旧:きらケア)

介護報酬の改定と訪問介護の基本報酬引き下げの概要

2024年の介護報酬の改定率は1.59%で現加算の拡充や新加算の創設など、全体の内容としては悪くなかったのではないでしょうか

そのなかで訪問介護の現状は厳しく2022年の求人倍率は驚きの15倍❗️

さらにヘルパーの4人に1人は65歳以上

利用者はサービスを受けたくても受けられないという状況になっており、今回の介護報酬の改定で訪問介護は引き上げになるだろうという見方が多くあったのですが、結果はまさかの引き下げ

やまちん
やまちん

期待をガーッと上げといて、そこからズコーンと落とされ、耳キーンなるわ

ちなみに今回の改定で引き下げられたのは訪問介護のほかに

  • 定期巡回・随時対応サービス
  • 夜間対応型訪問介護
  • 訪問リハビリテーション(予防のみ)

これら計4つになります

訪問介護の具体的な基本報酬の単価ダウンですが、身体介護であれば

  • 30分以上1時間未満が396単位→387単位
  • 1時間以上1時間30分未満が579単位→567単位

といった感じです

高齢者をできるだけ長く在宅で支える

やまちん
やまちん

これは国の基本方針じゃなかったの!?

そして在宅介護において訪問介護はなくてはならない存在なのに、なぜ国は基本報酬を引き下げるというクソな判断をしたのでしょうか

ピョン太
ピョン太

もうちょっと言葉をオブラートに包もうね・・

訪問介護の基本報酬が引き下げになった理由

訪問介護の基本報酬が引き下げになった理由は2点挙げられます。それは

①介護職員以外の処遇を改善するため

今回の改定率は1.59%の引き上げでしたが、うち0.98%は介護職員の賃上げに充て、残りの0.61%は各サービスの基本報酬などに振り分けるそうです。これにより介護職員以外の処遇アップをする方針

一方で訪問介護は介護職以外のスタッフが少ないため優先度が下がったと言われています

②介護事業経営実態調査を基に決めたから

介護事業経営実態調査は各サービス施設・事業所の経営状態の把握を目的として行われています

2022年の特養・老健の収支差率は−1.0%台の赤字に対して訪問介護は+7.8%

ただし

これは訪問介護単体ではなく、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や住宅型有料老人ホームも含めての数字であること。これらは介護サービスが備わってなく、外部サービスとしてグループ会社が運営する訪問介護事業所を併設するケースが多いです

そのため移動時間ゼロのうえ売り上げが高いし、人件費なども在宅と比べ効率的。これら似て非なるものが一緒にされていることには疑問を感じます

また訪問介護は人が辞めても求人倍率15倍が示すように新しい人材の採用が困難な状況。結果的に残された人員で対応するしかなく、人件費が下がっていることも要因と言われています。健全な経営をしているから利益率が高いワケではありません

さらには訪問介護は都市部と地方とでも利益率が当然違います

住宅が密集している都市部と移動に時間がかる地方とでは圧倒的に都市の方が利益率が高く、地方の訪問介護はさらに厳しい

国は処遇改善加算を引き上げたことで利益が出せるという見積もりのようですが、基本報酬の引き下げが足枷となり収支はマイナスを予想している事業所もあります

レバウェル介護(旧:きらケア)

訪問介護の未来と問題点

今回の改悪で訪問介護の担い手がますますいなくなることが懸念されます。一方でサービスを利用したい高齢者は増加の一途。サービスを受けることができず

慣れ親しんだ家を離れて、最後は施設で

それが今後の主流になるのかもしれません

僕の妻も数年前まで訪問介護をやっていたのですが、「割りに合わない」という理由で今は施設で働いています。割に合わないという感じる理由は2つあって、これは訪問介護の長年の課題とも言えます

①移動時間は給与に含まれない

自宅訪問のための移動時間に給与が発生する事業所もあるようですが、妻の事業所はでませんでした

やまちん
やまちん

出ないとこはけっこう多いみたいですね

施設への通勤ならまだしも、訪問介護は1時間かけて移動して1時間仕事する。そこから、また30分移動して、、、の繰り返し

都市部でもそういう感じなのだから、地方はもっと大変ではないでしょうか

移動による拘束時間が長く、雨の日も雪の日も猛暑の日も寒波の日も訪問しなければいけない

それらを加味すると時給に対して割に合わないと感じてしまうのです

②キャンセル料が発生しない

これも事業所によってキャンセル(ドタキャン)料を取る事業所と取らない事業所があります

妻のいた事業所はドタキャンを繰り返す利用者に限り取っていたそうです

1時間かけて訪問したのに、「訪問日を忘れて買い物に行ってた」「キャンセルの連絡をしたつもりだった」などの理由でドタキャンされて、実際にサービスしてないから給料なしというのは見直しが必要だと思う

悪意があったなかった関係なく、そこはちゃんと請求できるようにしないと

やり甲斐だけじゃ・・・

ちょっと前に僕のいる施設にカイテクで来たスタッフがいたのですが、その人は訪問介護をしていました

休憩時間に雑談したときに「訪問はやり甲斐があって楽しいけど、生活がキツいから施設で働こうと思っています」と話していました

やまちん
やまちん

妻も同じこと言ってた

やり甲斐だけじゃ続けられないんですよ

今後も同じように考える人が増えていくのではないでしょうか

レバウェル介護(旧:きらケア)

最後に

今回の訪問介護の基本報酬の引き下げは在宅介護崩壊の終わりの始まりになるかもしれません

もう地方を中心に事業所がどんどん潰れて介護難民が増大しないと政府は本気で動かないんでしょうね

訪問介護が衰退すると介護離職も増えて日本経済自体が後退するというのに。ニュースでもこの件が大々的に取り扱われていないことからも「危機感が薄いな」と感じています

みんなで「おかしい❗️」と声を上げないと、次回の改定でまた下がる可能性すらあるのに・・・

介護や保育は日本の将来を担う特に重要な職業だと僕は思う。もういっそのこと介護士と保育士は国家公務員扱いにしてはどうか

そうすれば人は集まってくるんじゃないかな

最後まで読んでいただき、ありがとうございました

良かったら他の記事も読んでくれたら嬉しいです

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