『おばあちゃんが施設に入居』〜介護士のつぶやき37〜

先月の話になりますが私の父方のおばあちゃんが有料老人ホームに入居することになりました

私は過去の記事で介護施設に入居することは決して悲観することではないと伝えてきました。その気持ちは今でも変わりはありませんが、複雑な気持ちではあります

岡山に帰る楽しみの一つがおばあちゃんの家に行って孫の顔を見せること。けれど子供の頃から行っていたおばあちゃんの家に、おばあちゃんはもういません

今回はそんなおばあちゃんが施設に入居するまでの経緯をお伝えしていきたいと思います

入居までの経緯

おばあちゃんは今年で96歳になります

毎日の食事は配食サービスを利用したり、私の父が買ってきたりするのですが、その他の身の回りのことは自分で出来ます。なので訪問介護やデイサービスは利用していません

年相応の物忘れはありますが社交的な性格で、身内が言うのもなんですが誰とでも仲良くなれる性格😄

気がかりなのは補聴器をつけても耳がほとんど聞こえない

転機になったのは私の父がコロナになり一週間ほど会いに行けなくなったこと

何とかその場は乗り切れたけれど、最近は家に行くとクーラーがついていなかったり、足腰も弱ってきていて、今度またコロナで長期間会いに行けなくなったら・・・という心配があり施設に入居することになりました

おばあちゃんからの電話

施設入居の前日におばあちゃんから電話がありました

施設に入ることになったという内容だったのですが、耳が遠いため私の声は届かず、ほぼ一方的におばあちゃんがしゃべっていました

そして話していくうちにだんだんと泣き声になり

「行きたないよ・・」

私は今まで自分と会って嬉しそうにしているおばあちゃんしか見たことありません

そんな明るいおばあちゃんが泣いていました

大きな声で励ましの言葉をかけますが、やはり届かない

そして最後に

「元気でいてね、さようなら」

と言って電話を切ったのです

この瞬間に決めました

おばあちゃんとの面会

8月のシフトを見たら運良く夜勤明けからの連休があったので息子を連れて早速行ってきました٩( ᐛ )و

ドキドキしながら対面したのですが、おばあちゃんは今までと変わらない笑顔で自分たちを出迎えてくれて一安心

もう息子に会って大喜び♪

会話はもっぱらホワイトボードを使った筆談

耳が聞こえないことにひけめを感じて入浴以外はほとんど居室で過ごしているのは気がかりでしたが、居室内で歩行運動をしたりと自分なりに気をつけているようです

ちなみに

おばあちゃんが入居したのは定員が30名ほどの有料老人ホーム

新しめの施設で館内はすごいキレイだったのですが、行きも帰りも他の入居者さんやスタッフに全く出会わずメチャクチャ静か

興味深かったのは面会について

私が働いている施設は面会は要予約で2名まで。面会時間も15分と決まっています

おばあちゃんがいる有料は面会の事前予約なしで、人数の制限もなく時間も自由

あまりに対応が違うのでビックリしました。そのお陰で息子を連れて会いに行けたわけですから、ホントありがたい

父親もそこが入居の決め手の一つだったと言っていましたが、今後は面会の在り方も入居率に影響がでたり、施設の売りになるのかもしれません

最後に

今回は急ピッチで施設入居が決まりましたが、おばあちゃん自身も数年前から私と会うたびに「そろそろ施設にお世話にならないけんかな」とは言っていました

ただ、やっぱり住み慣れた家を離れることは悲しいし不安になります

施設に来られる方はそんな思いを抱いて来られているのだと改めて痛感しました

私たち介護士はそんな入居者さんの気持ちに寄り添いながら、お手伝いすることが大切なのだと思います

最後まで読んでいただき、ありがとうございました

よかったら他の記事も読んでくれたら嬉しいです

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