【番外編】介護に役立つ映画の紹介〜83歳のやさしいスパイ〜

ピョン太

※この記事では内容に広告・プロモーションを含みます

いつもは介護に役立つ本を紹介しているのですが、今回は映画を紹介します

タイトルは『83歳のやさしいスパイ』

監督は南米チリのマイテ・アルベルティ

チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペインの合作で劇場公開は2021年7月9日

『83歳のやさしいスパイ』は介護施設（特養）を舞台にしたドキュメンタリー映画なのですが、この映画はただのドキュメンタリー映画じゃなかった

今回は第93回アカデミー賞にもノミネートされた映画の特徴やあらすじ、感想についての記事になります

『83歳のやさしいスパイ』のここがスゴい！

舞台は南米チリにある特別養護老人ホームで施設の許可をもらい3ヶ月かけて撮影。映画に出てくる特養は実在するし、そこにいる入居者さんも職員も役者ではなく本当にそこにいる方達

ピョン太

これだけでも興味がそそられるね

特筆すべきは

施設に撮影の許可はもらっているけど、スパイとは明かしていないという点

さらには

主演の男性は俳優ではなく、本当に普通の８３歳のおじいちゃん

探偵事務所で男性が調査内容の説明を受けているときに娘さんも同席していたのですが、「潜入捜査で撮影するのは法的に問題はないのか？」と心配していたシーンが印象的でした

もちろん施設で入居契約もやっています

やまちん

もう色々とぶっ飛んでます

これ第三者的立場だから面白おかしく見れるけど、介護士からしたら恐怖の企画ですよね。というか日本でこんな映画作れないでしょ

映画ではモザイクがかかっている人いなかったけど、映画に出てくる職員や入居者さんの家族全員から許諾をもらったのかな？

海外の老人ホームがどんな感じなのか知れる点もポイント高いです

『83歳のやさしいスパイ』のあらすじ

83歳のやさしいスパイ　予告編はコチラ

80〜90歳の男性が条件という探偵事務所の求人に応募したセルヒオという男性

依頼人は介護施設に入居している母の娘で、施設で虐待されているかもしれないので調査してほしいというもの

求人には他にも多くの人が応募していたのですが、みんなスマホを使いこなせず落ちてしまうというのが何ともリアル😂

施設にスパイとして潜入し入居者と一緒に生活する中でセルヒオさんが気づいたこととは・・

そして虐待は本当にあったのか

時に大胆に、時に任務を忘れかけたりしながらセルヒオさんが調査を開始するのです

『83歳のやさしいスパイ』をみた感想

映画をみた第一印象は海外の介護施設も日本の介護施設と変わらないんだなということ

舞台の介護施設の入居者の性別は男性が4名に対して女性は40名で、圧倒的に女性が多い

ピョン太

海外も一緒なんだね

転倒して顔にアザがある人もいれば、物忘れが増えたことに不安を感じている人もいるし、夕方になると施設から出ようとする人もいる

そこらへんは日本も海外も何ら変わりない

また、タイトルにあるようにセルヒオさんが本当に優しくて紳士なんですよ　( ´ ▽ ` )

話を聞くときは必ず相手と視線を合わせて適度な相槌とリアクションで、ユーモアを交えた返答。僕なんかよりよっぽど話を引き出すのが上手

同世代だからこそ話しやすいというのもあるとは思いますけど、それにしても「傾聴ボランティアやってましたか？」と聞きたくなりました

そんなジェントルマンなセルヒオさんだから、すぐに施設で人気者

依頼を忘れかけて何だかんだ施設での生活を楽しんでいるセルヒオさんが微笑ましい。施設の創立記念日（？）でセルヒオさんとダンスをする女性の入居者さんが皆んな満面の笑顔なのもホント愛らしかったです

介護を題材にした映画は湿っぽい内容になることが多いのですが、この映画ではホッコリとしたやり取りが多いのも特徴ですね。シリアスな展開もあるのですが見終わった後も疲れはなかったです

最後に

ネタバレになってしまうので調査結果については、ここでは伏せておきますね。ただただ介護施設の日常が流れていき、特にスゴい見せ場があるわけではないのに人間愛に溢れた映画になっているので、ぜひ一度見てください

介護士はもちろんですが、ご両親を介護施設に預けているご家族、介護士を目指す方、介護について学びたい方

誰が見ても楽しめる映画だと思います

それにしても撮影目的を伝えたときに職員たちがどんな反応をしたのか気になりますね

面白い企画だったけど、自分がいる施設では勘弁願いたい💦💦

最後まで読んでいただき、ありがとうございました

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