介護に役立つ本の紹介9〜誰も書かなかった介護現場の実態〜

介護に役立つ本
ピョン太
ピョン太

※この記事では内容に広告・プロモーションを含みます

介護に関する本の紹介企画の第9弾

今回紹介するのは

宇多川ちひろさん著書の『誰も書かなかった介護現場の実態』

ここ最近、介護業界では色々な事象で訴訟が起きていて損害賠償が命じられるケースも増えてきているように感じます

介護施設の現場で働く者からすれば「理想はそうだけど、現実はそうはいかねんだよ」と怒りが湧くし、虚しい気持ちになる

こういう事件が報道されるたびに僕が思うのは

介護現場の実態を全くわかっていない!!

介護士だって優先順位を間違えることもあるし、絶対に事故を起こさないなんて不可能❗️

やまちん
やまちん

であるならば、介護現場の実態を生々しくも

正確に伝えている本はないのか!?

そこで見つけたのが今回紹介する本になります

いつものネットで探していたら、タイトルがドンピシャだったので購入を決❗️

介護の仕事をしている人からすると何ともインパクトがありますね

今回はそんな『誰も書かなかった介護現場の実態』の本の特徴や構成、印象に残ったフレーズを紹介します

レバウェル介護(旧:きらケア)

『誰も書かなかった介護現場の実態』の特徴と読んだ感想

著書は2021年5月発行

発行所は彩図社で価格は1400円(税別)

全207ページ

構成は

第1章 衝撃が走った事件

第2章 介護施設の奇妙な日常

第3章 職員たちによるトラブル

第4章 障がい者施設での苦悩

第5章 施設で迎える最期

著書はマンガではなく挿絵は一切ありません

著書を読んだ感想ですが

ん〜・・・。僕が求めていたのは、こういうのではない

本にして出版する以上は多少のインパクトは必要なのかもしれませんが、『介護現場の実態』と謳うにしてはチョイスがオーバーかなと感じることが多かったです

スタッフの指を噛みちぎったり、投げ飛ばす入居者さん

業者の動きを毎日観察して、スキを見て離設する入居者さん

僕は介護の仕事をして16年になりますが、そのような入居者さんに出会ったことがない。暴言や暴力を振るう入居者さんは確かにいますけどね

また第3章にある『静かに殺される利用者たち』のストーリーは、とにかく衝撃的で

やまちん
やまちん

いや、それ普通に犯罪やん!?

と、ツッコミ所が多すぎて感想に困る内容

こんなことをしている施設はほぼない!!根拠はありませんが・・そう思いたい

ピョン太
ピョン太

気になる方はぜひ読んでみてください

読んでいて「いや、そんな入居者さんほとんどいないから」とか「いや、どうしてそんな暴力的なスタッフを野放しにしてるんだ」と、色々な意味で不快な気持ちになる胸くそ悪いエピソードのオンパレードでホント読み疲れました

そして、さらに読み辛さに拍車をかけたのが一つのエピソード毎にある著者の感想で、考えが飛躍し過ぎていて表現が極端だなと感じる場面が何度もあった

僕はこの本で介護施設の日常や人間関係・人員不足・多忙な業務内容・転倒などの事故のリスクなど、どこの施設でもあるような問題や課題について取り上げてくれることを期待していたのです。そういう本が増えて介護施設や介護士の現状が広まれば周りの見る目も変わるんじゃないかなと・・

そうすれば春日井市の特養や西宮病院のような判決も変わってくるのではないかと思っています

ただ残念ながら著書のエピソードは非現実的なものが多かったように感じました。というか、著書にあるような介護施設や介護士が当たり前のようにいると思ってほしくない

ブラックな介護施設や介護に向いていない介護士は確かにいるけれど、真面目に取り組んでいる介護施設や介護士もたくさんいます

著書では介護の仕事のやり甲斐だったりとか素敵な介護士のエピソードだとか、そういうポジティブな内容はほぼ皆無だったので、そういうところも触れてほしかったなと思いました

介護士を目指している方や介護施設に両親を預けているご家族がこの本を読んだら、一体どのように感じるだろう

レバウェル介護(旧:きらケア)

印象に残ったフレーズ

介護の世界の表層だけを見て、「素晴らしい仕事だ」などと褒めないでほしい。介護士は決して褒められるような仕事などしていない。介護士たちは自らそれを自覚し、日々葛藤しながら、私たちを求めてくれる利用者のために、ともに人生の終わりと向き合い続けている

利用者は私たち職員が思っている以上に職員を見ている。職員の不仲や前日に起きた事故、注意事項、機密事項を何かしら知っていた。私たちがリビングで何気なく話している会話の内容などは、全て聞かれているのである

さまざまな制度、施設体制、現実を考慮しても、虐待を起こさないことなど不可能なのだ。私たちは人間だ。だからこそ、自分たちの負の側面を本当の意味で理解し、その上で解決していく努力を続ける必要があるのではないか。解決できないからこそ、常に立ち向かっていかなければならない問題だと思っている

最後に

散々に言いましたが全てが胸くそエピソードではなく、なかには素敵な話で感動したものもありました

『私があなたを守るから』というストーリーは一見するとクレーマーっぽい家族でも、それぞれに想いがあって、その背景を知ることも介護士にとって大事なことなのだと感じました

またブラック介護施設で働いていた妻がこの本を読んだときは「すげー、わかる」と共感していたので、刺さる人には刺さるのかもしれません (´-`).。oO

僕も今までに入居者さんに暴言を吐かれたり、叩かれたり、唾を吐きかけられことがあります

入居者さんに命令口調で威圧的な態度を取り、何度も面談を重ねても改善せず、最終的にクビになった介護福祉士もいました

役職の方と現場スタッフの信頼関係が崩壊寸前の特養に勤めて3ヶ月で辞めたこともあります

ただ著書で紹介されていた入居者さんや介護士や介護施設は、僕の今までの経験の斜め上をいくエピソードばかりだったので受け入れられなかったのかもしれません

たぶん、この本は過去に働いてきた施設によって読んだ時の感想が変わってくるのではないでしょうか

共感するのか

怒りを感じるのか

悲しい気持ちになるのか

僕としては求めていたものと違っていて物足りなさが残りましたが、そういった視点で読むと面白いかもしれませんね

著書を読む機会がありましたら、ぜひコメントで感想をお聞かせください

最後まで読んでいただき、ありがとうございました

よかったら他の記事も読んでくれたら嬉しいです😄

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